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アジア時間レンジの sweep スキャナー解説

アジア時間レンジの sweep スキャナー解説

アジア時間レンジの sweep は、1銘柄につき1日1回だけ現れる時間制限付きの流れである。手作業なら毎日、数十から数百のチャートを追うことになる。アジア時間のレンジを記録し、日足バイアスを読み、逆方向への sweep と reclaim を検出する作業をスキャナーに任せられる。

アジア時間レンジ sweep スキャナーは、各銘柄のアジア時間の高値と安値を記録し、日足の方向性バイアスを読み、そのバイアスと逆方向にレンジを sweep してから、バイアスの方向へ reclaim する動きを監視する自動化ツールである。setup は「待機中」「sweep 済み」「確認済み」の3段階で通知される。

要は、特定の ICT セッションモデルを、再現可能な終値ベースの検出ループに落とし込んだものだ。ロンドンやNYの寄り付きで、何十ものチャートを目視する必要はない。条件が狭く、ルールで定義されているからこそ、1枚のチャートを見続ける人間より機械に向いている。

名称もモデルの構成をそのまま表している。アジア時間レンジは夜間に形成される箱、sweepはその片側を取りにいく動き、スキャナーはそれらを市場全体で同時に計測する仕組みである。

どの要素も裁量的な印象ではなく、検証できる明確な条件だ。だから主観を混ぜず、十分な精度で自動化できる。

アジア時間レンジモデルの仕組み

このモデルは、取引日の構造に関する単純な観察から成り立つ。アジア時間は通常、値幅が小さく静かなセッションであり、狭い箱を形成する。その高値と安値が Buy-Side LiquiditySell-Side Liquidity のプールになる。後から入ったロングやショートが、ストップを置きやすい明白な水準だ。

ロンドンやNYが本格的な出来高を伴って始まると、価格はまずその resting liquidity に向かうことが多い。特に見るべきなのは、日足など上位時間足のバイアスと逆方向に取りにいく場面である。たとえば弱気バイアスの日に、価格がアジア高値の上へ一度突き抜け、buy-side のストップを取ってから拒否され、下へ戻る形だ。

この失敗した sweep、つまり reclaim まで伴った Liquidity Sweep が、モデルのエントリートリガーになる。

流れはこうだ。アジア時間がレンジを作り、ロンドンまたはNYが日足バイアスと逆側の端を sweep し、その端をバイアス方向へ reclaim する。sweep は流動性を作り、reclaim はその流動性が吸収され、意図された方向へ動きが再開したことを示す。

  • レンジ: アジア時間の高値・安値(NY時間 20:00〜00:00)。
  • バイアス: 直近で確定した日足ローソク足から読む、その日の方向性。
  • sweep: 価格がバイアスと反対側のアジア時間レンジの端を取る動き。
  • reclaim: sweep された水準を、下位時間足でバイアス方向へ取り戻す反転。

アジア時間レンジ sweep が自動化に向く理由

この setup は、規模を広げたときに人間が苦手とする3つの性質を持つ。1つ目は1日1回であること。銘柄ごとに明確なサイクルが1つだけ発生するため、各段階の間には長い待ち時間がある。

2つ目は時間制限付きであること。レンジは固定された4時間の窓で形成されるので、スキャナーは計測を始める時刻を正確に把握できる。

3つ目は、単一のローソク足パターンではなく複数段階の流れであることだ。レンジとバイアスを記録し、sweep を待ち、さらに reclaim を待つ。この状態管理を、全銘柄について一晩中、銘柄を取り違えずに続けなければならない。

手作業なら、生活時間とは合わない時間帯にチャートへ張り付き、見ていなかった銘柄の setup を取り逃す。アジア時間レンジ sweep スキャナーなら、市場全体の状態を同時に保持し、見落としもない。

規律の問題もある。手動でこのモデルを取引していると、ローソク足が確定する前に sweep と判断したり、まだ形成されていない reclaim を都合よく解釈したりしやすい。スキャナーは確定足でのみ段階を進めるため、表示される流れは実際に確定した流れになる。

市場全体をカバーしながら、機械的に、かつ repaint なしで段階を管理する。この組み合わせによって、正当だが手間のかかるセッションモデルを、チャート監視で消耗せず毎晩運用できる形に変えられる。

アジア時間レンジ sweep スキャナーの検出手順

LiquidityScan の Asia Range Sweep エンジンは、確定足だけを使い、順序を固定した処理でモデルを実行する。各銘柄の内部では、次のように進む。

1. アジア時間レンジを記録する

アジア時間の窓が終わる時刻、つまりNY時間 20:00〜00:00の終了時点で、スキャナーがそのセッションの高値と安値を記録する。その2つの水準が、次のサイクルの箱を定義する。上には buy-side のプール、下には sell-side のプールがある。

2. 複数エンジンの一致から日足バイアスを算出する

ここでのバイアスは、単一の指標ではない。スキャナーは、直近で確定した日足ローソク足に対するプラットフォーム独自のエンジンの一致を読む。対象は ICT BiasCRT3OBSuper Engulfing であり、それらを1つの方向性にまとめる。複数のエンジンが同意する条件を置くことで、日足の筋書きが不明瞭な銘柄をふるい落とせる。

3. バイアスと逆方向の sweep を待つ

次にスキャナーは15分足を監視し、バイアスと反対側のアジア時間レンジを価格が sweep するのを待つ。強気バイアスの日ならアジア安値、弱気バイアスの日ならアジア高値が対象だ。バイアスと同じ方向の sweep は無視する。モデルの優位性は、逆方向への grab が失敗する点にある。

4. バイアス方向の reclaim で確認する

最後に、15分足、30分足、または1時間足で、バイアス方向の CRTSuper Engulfing、もしくは強い reclaim を探す。ただし、sweep の近く、またはレンジ内部へ戻る位置で形成された場合に限る。この reclaim が確認の段階となる。最初から最後まで、検出は確定した終値ベースのローソク足に固定される。

「待機中」「sweep 済み」「確認済み」で進行を追う

このモデルは一連の流れで構成されるため、スキャナーは最後に1回だけ通知するのではなく、進行状況を3つの明確な段階で表示する。アジア時間レンジ sweep スキャナーの実用的な強みの1つだ。setup が完成する前から、その形成過程を追える。

  • 待機中: アジア時間レンジが記録され、日足バイアスが設定された状態。銘柄は候補となり、スキャナーはレンジの端を監視する。
  • sweep 済み: 価格がバイアスと逆側のレンジ端を取った状態。liquidity grab は起きており、ツールは reclaim を待っている。
  • 確認済み: sweep の近く、またはレンジ内部で、15分足、30分足、1時間足にバイアス方向の reclaim が形成された状態。流れ全体が完了する。

段階表示は運用に直結する。待機中の setup ならロンドン前に開いておく銘柄が分かる。sweep 済みならトリガーが近いと分かる。確認済みなら、文脈が揃った完成形の候補である。反応するのではなく、準備しておける。

具体化するため、仮想の BTCUSDT のサイクルを見てみる。直近で確定した日足ローソク足が弱気で、エンジンの一致も ICT Bias が下向き、弱気の CRT、弱気の Super Engulfing だったとする。その結果、その日のバイアスは弱気となる。夜間、アジア時間は高値 61,850、安値 61,400 の間で収縮した。

待機中: NY時間 00:00に、スキャナーが61,850〜61,400の箱を記録し、弱気バイアスを紐づける。BTCは候補となる。バイアスが下向きなので、スキャナーが特に監視するのはアジア高値、つまり buy-side のプールだ。ここが逆方向の sweep の対象になる。

sweep 済み: ロンドンの寄り付きに向けて価格が61,930まで上昇し、61,850を上抜けてヒゲを残す。アジア高値の上に置かれたストップを取り、その後61,850の下で確定した。逆方向の sweep 条件が満たされ、段階は sweep 済みに変わる。スキャナーは15分足、30分足、1時間足で弱気方向の reclaim を監視し始める。

確認済み: 次の15分足で弱気の Super Engulfing が形成され、レンジ内部、かつ sweep された高値の近くで確定した。reclaim はバイアス方向であり、sweep の近くにもあるため、setup は確認済みに変わる。61,850の上にある流動性が取られ、弱気の reclaim が形成され、日足バイアスも一致している。全体像が揃った状態だ。

それをどう使うか、エントリー、無効化水準、利確目標をどう置くかは自分で決める。スキャナーが提示するのは文脈であり、取引指示ではない。

各段階で候補が絞られていく点に注目してほしい。1晩で数十銘柄が待機中になることはある。だが、逆方向の端を sweep し、さらに水準の近くで明確な reclaim を形成する銘柄はその一部に限られる。

銘柄が確認済みに到達するまでに、スキャナーはバイアスと同じ方向へ sweep した銘柄、sweep 後も走り続けた銘柄、reclaim に至らなかった銘柄をすでに除外している。sweep だけで通知せず、流れ全体をコード化する実益はそこにある。

手動のアジア時間レンジ監視とスキャナーの違い

このモデルを自動化する価値は、並べて見ると分かりやすい。1つか2つの通貨ペアを手作業で追うことは十分可能だ。だが、市場全体に広げた瞬間に破綻する。

作業手動、チャートごとアジア時間レンジ sweep スキャナー
アジア高値・安値の記録NY時間 00:00に各通貨ペアへ自分で線を引くアジア時間の終了時に全銘柄へ自動記録
日足バイアスの判定各日足ローソク足を目視で判断ICT Bias + CRT + 3OB + SE の一致
監視範囲見続けられる少数のチャート暗号資産市場全体を同時に監視
sweep の捕捉起きていて、正しいチャートを見ていなければならない確定足で検出し、その後に通知
流れの状態管理頭の中で保持するため、失いやすい待機中 → sweep 済み → 確認済みを明示
repaint のリスク形成中のローソク足で早まって行動しやすい確定足のみ。repaint なし

対象範囲、repaint なしの仕組み、正直な限界

ツールを正しく使うため、いくつかの境界線は明確にしておく。Asia Range Sweep エンジンは暗号資産専用であり、TradFi や Hyperliquid の市場では動作しない。セッションモデルが暗号資産の取引時間を前提に作られているからだ。

また、24時間サイクルごとに銘柄1つにつき1 setupだけを許可する。1銘柄につき1つのアジア時間レンジ、1回の日足バイアス判定、1回の sweep と reclaim の機会である。

確認済みの段階を信頼できる理由は、repaint を避ける規律にある。すべての段階を確定した終値ベースのローソク足で評価し、形成中の足は対象から外す。だから sweep 済みと表示された sweep が後から消えることはなく、確認も事後にひっそり未形成へ戻らない。形成中のローソク足に反応するスキャナーなら、足の途中で判断が反転し、誤ったトリガーを渡す可能性がある。

最後に、確認の意味を正しく捉えることだ。確認済みとは、取られた流動性、reclaim、日足バイアスの一致が1か所に揃った、文脈の濃い候補である。取引の呼びかけではない。プラットフォームも勝率を公表していない。エントリー、ストップ、無効化、ポジションサイズは、自分で負うリスク判断として残る。

アジア時間レンジ sweep スキャナーが作る流れは明快だ。アジア時間の終了時に setup を待機中にし、sweep と確認が起きた段階でウェブまたは端末のプッシュ通知を送り、その reclaim を実行するかどうかは自分で決める。

よくある質問

アジア時間のレンジはいつ記録されるのか

スキャナーはNY時間 20:00〜00:00の窓でアジア高値と安値を記録し、セッション終了時に固定する。その2つの水準が、その銘柄の24時間サイクルにおける箱を定義する。高値側が buy-side のプール、安値側が sell-side のプールとなり、以後の sweep と reclaim の判定に使われる。

なぜ日足バイアスと同じ方向ではなく、逆方向に sweep するのか

優位性は、失敗する grab にある。バイアスと逆方向の sweep は、誤った側にポジションを持つトレーダーのストップを取り、その後に反転する。その反転がエントリーの根拠になる。バイアスと同じ方向の sweep には取引対象となる reclaim がないため、スキャナーは意図的に無視し、レンジの逆側だけを待機対象にする。

スキャナーは外国為替や株式にも対応しているのか

対応していない。Asia Range Sweep エンジンは暗号資産専用であり、TradFi や Hyperliquid の市場では動作しない。アジア時間のタイミングと日足バイアスの一致条件は暗号資産の時計に合わせて調整されているため、このモデルはどの市場にも広げるのではなく、暗号資産の無期限契約を対象としている。

1日に1銘柄で2回以上 setup を得られるのか

得られない。24時間サイクルごとに、銘柄1つにつき1 setup である。各サイクルで形成されるのは、1つのアジア時間レンジ、1回の日足バイアス判定、1回の sweep と reclaim の機会だ。銘柄のサイクルが確定すると、スキャナーは次のアジア時間まで、その銘柄を再び待機中にはしない。

アジア時間モデルは、いくつかの基本概念の上に成り立つ。sweep とは何か、なぜ反転するのか、バイアスをどう設定するのか。この順で確認すると、全体像がつながる。

Hayk Muradian

Hayk Muradian

Founder & Lead Analyst at LiquidityScan · 12+ years ICT/SMC trading · Institutional order flow specialist

Hayk Muradian is the founder of LiquidityScan, a professional trading intelligence platform built for ICT (Inner Circle Trader) and Smart Money Concepts (SMC) traders. With over a decade of hands-on experience reading institutional order flow across crypto, forex, and futures markets, Hayk specializes in identifying liquidity events, order blocks, and CISD setups on closed candles.

He built LiquidityScan after years of frustration with retail charting tools that ignored the mechanics institutions actually use. The platform now scans 400+ markets in real-time, surfacing the same patterns floor traders watch — without the noise.

Hayk writes about the methodology behind ICT and SMC, with a focus on practical, data-driven analysis rather than hype.

Not trading advice. LiquidityScan publishes educational content for informational purposes only. Trading involves substantial risk of loss.