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· ORDER BLOCK と FVG · 3 MIN READ · UPDATED 2026年8月25日

Order Block の損切り・利確ルール|機関型の配置原則

Order Block の損切り・利確ルール|機関型の配置原則

order block の損切りは、ブロックの無効化ポイントの外側に置く。極値ヒゲ、ミーンスレッショルド、あるいはブロックを生んだ sweep 安値、どれかだ。ゾーンの内側は論外。利確は反対側の流動性プールで取る。以下、正確な配置ルール、バッファの寸法、リスクリワードの計算まで書き切った。

order block の損切りはどこに置くのか

order block の損切りは、ゾーンの無効化ポイントの外側に置く。中に入れてはいけない。標準的なエントリーならブロックの極値ヒゲの下、攻めたエントリーならミーンスレッショルド(order block の 50% 水準)の下、あるいはブロックを生んだ sweep 安値の下。そこにボラティリティ分のバッファを足す。これが基本形だ。

これはロングの場合の話で、ショートは鏡写しにする。極値の高値の上、ミーンスレッショルドの上、sweep 高値の上だ。原理は何があっても変わらない。ストップは「このトレードの根拠が客観的に間違いだった」と分かる価格に置くものであって、ポジションサイズが心地よく感じる距離に置くものではない。

配置が金額ではなく構造で決まるのは、order block という存在そのものに理由がある。displacement の直前にある最後の逆方向ローソク足、つまり機関の注文が約定した場所を示すものだからだ。

displacement の起点を価格が保っている限り、ゾーンの前提は生きている。きれいに抜けたら、前提は死んだ。その間の領域、ブロック内部の大半を含めて、アルゴリズムが再訪してよい場所だと考えるのが正しい。

この記事が扱うのは order block 固有の幾何学だけだ。損切りとターゲットをブロックのどこに置くか。ポジションサイズ、R 倍率の管理、ポートフォリオ単位のリスクは別の話で、記事末尾でリンクしている汎用の機関型損切りガイドに譲る。

order block 損切りの 3 つの方式

SMC をやるプロは次の 3 つのうちどれかを使う。どれも、ストップの大きさと無効化判定の質を交換している。タイトなストップは R 倍率を稼ぐ代わりに、結果的に正しかったトレードでも損切りされる回数を増やす。広いストップは構造的な確実性を買う代わりに、リスクリワードを落とす。

方式損切り位置(ロング用ブロック)ストップ幅無効化判定の質相性の良い組み合わせ
1. 極値ヒゲブロックローソク足の最安ヒゲ + バッファ良好 — 起点での需要が失われたと判断できるブロックの始値、または内包された FVG の CE でのエントリー
2. ミーンスレッショルドブロックの 50% 水準 + バッファ最小最弱 — 有効なブロックでも保持前に 50% を下に探ることが多い始値近くの浅いエントリー、下位足の確認つき
3. sweep 安値ブロックの足が刈り取った流動性の安値 + バッファ最大最強 — sweep の失敗がセットアップ全体を殺す外部レンジ流動性を狙うスイングエントリー

方式 1:ブロックの極値ヒゲの外側

これがデフォルトだ。order block のローソク足が付けた最安値の下にバッファを足して置く。ヒゲを含めてブロック全体を価格が通過したら、displacement を生んだ需要は消化済みで、もう守るものが何もない。この方式なら、ゾーンの下位 3 分の 1 を日常的につつく満深度の mitigation にも耐える。

代償は長いヒゲを持つブロックで出る。ヒゲがストップ幅を膨らませ、R 倍率が圧縮される。ヒゲが実体の 2 倍の高さがあるブロックなら、方式 2 か、より深いエントリーの方が組み合わせとして優れることが多い。

方式 2:ミーンスレッショルドの外側(攻め)

ミーンスレッショルドは order block の 50% 水準で、始値から極値までを半分に割った位置だ。ICT の観察では、強いブロックほどこの中間点以上で守られ、ここを終値で超えるとゾーンは実質的に劣化する。ミーンスレッショルドの少し先にストップを置けば、ヒゲ方式に比べてリスク幅はほぼ半分になる。

支払うのは無効化判定の質だ。後に上手くいくブロックの多くは、フィルを完成させるためにまず 50% ラインの下をヒゲでつつく。ミーンスレッショルドのストップは、それらを全部損切りに変える。私もこの方式で、フィル完了前の 50% 探りに何度も焼かれた。

使っていいのは、下位足の確認、つまりゾーン内での displacement か Change in State of Delivery(CISD)が「フィルは既に完了した」と示しているときだけだ。その上で、改善されたリスクリワードの対価として高い損切り率を受け入れること。

方式 3:ブロックを生んだ sweep 安値の外側

勝率の高い order block は liquidity sweep から生まれる。ブロックを作った足が、まず直前の安値を走って寝ていた売りのストップを刈り取り、それから displacement で離れる。その sweep の極値は、ブロックローソク足自身のヒゲより深いことが多い。ここより外にストップを置くのが 3 方式中いちばん広く、誤って無効化される可能性が最も低い。

理屈はこうだ。刈り取ったばかりの水準を価格が下に戻ってきたら、sweep は失敗した。あの安値の下にはストップだけでなく本物の売りがあったということだ。その時点で欲しいのは「狭いストップのおかげで損失が小さく済んだ」ことではなく、ポジションがないことだ。セットアップのエンジンはもうない。

この方式が向くのは、ディーリングレンジの反対側まで持つスイングだ。追加の 2 割のストップ幅は、起点の奥深くまで戻ってくる再アプローチに対する、安い保険になる。

バッファの寸法:基準値からどれだけ離すか

生の水準にストップを置くな。マッチングエンジンはティック単位で約定するし、ヒゲは反転前にスプレッドとノイズぶん、基準点を行き過ぎるのが日常だ。バッファは水準を許容帯に変える装置だ。

  • FX:バッファは現在のスプレッド + 主要ペアで 1〜3 ピップス。スプレッド 0.6 ピップスの EURUSD なら、合計 2〜3 ピップスが目安だ。指標発表時と日跨ぎのロールオーバー、数分間スプレッドが 3 倍になり得る時間帯は広げる。
  • 暗号資産のパーペチュアル先物:出来るペアでは実質スプレッドはないが、ヒゲの振れ幅は桁違いに大きい。エントリー時間足の ATR(14) の 0.1〜0.25 倍を使う。ATR 600 の 4 時間足 BTCUSDT なら、60〜150 ポイントのバッファだ。
  • スケーリングの規則:バッファの物差しはブロックの時間足であって、エントリートリガーの時間足ではない。5 分足チャートから入っても、日足ブロックには日足 ATR 分のバッファが必要だ。

上限もある。おおよそ 0.5 × ATR を超えるバッファは、保護ではなくただの恣意的な広いストップになる。そこまで行くと、構造ベースの配置を黙って放棄したも同然で、リスクリワードの計算はこちらを欺いている。

損切り方式とエントリー価格はセットで決める

ストップの方式とエントリー位置は 1 つの決断だ。2 つではない。ブロック内のどこで入るかで、リスク幅も、どのストップが筋が良いかも変わる。

  • ブロックの始値で入る(ロング用ブロックなら上端):ゾーン全面をリスクに取る。デフォルトは極値ヒゲのストップ、スイング持ちなら sweep 安値のストップと組む。ここでミーンスレッショルドのストップを置くと、内部の普通のもみ合いに晒されっぱなしになる。
  • 内包された FVG の CE で入る:多くのブロックは displacement ローソク足が残した FVG(fair value gap)を抱えている。ギャップの 50% ライン、いわゆるコンシークエント・エンクローチメント(CE)に指値を置くと、ゾーンの深い側で約定でき、無効化の強度を落とさずにヒゲストップまでの距離が縮まり、リスクリワードが改善する。
  • ミーンスレッショルドで入る:標準的な中では最深の約定。絶対値で見たヒゲストップは小さくなる。当然ながらミーンスレッショルドのストップとは組めない。無効化は約定価格より下になければならないので、ヒゲか sweep 安値が必須だ。

そして、ブロックのすぐ内側に停めたストップが設計どおり狩られる理由はこうだ。ゾーンが存在するのは機関の注文がその全域に寝ているからで、価格の供給は本命の動きの前に、ゾーンの深い半分、ミーンスレッショルドやヒゲまで踏み込んでフィルを完成させるのが常だ。

実体の安値やブロック中央に群がる個人投資家のストップは、ゾーン内に小さな流動性の溜まりを作る。買いたてを終わらせる同じ一走りが、その溜まりを飲む。ブロック内側のストップはトレードの失敗から守ってくれない。トレードが当たるときのカウンターパーティーにさせるだけだ。

order block の利確ルール:反対側の流動性を狙う

ICT の利確ロジックは固定の R 倍率ではない。狙うのは反対側の流動性プールだ。供給のアルゴリズムが実際に向かっているのはそこだからだ。ロング用 order block からのロングは上方の買い側流動性(BSL)を、ショート用ブロックからのショートは下方の売り側流動性(SSL)をターゲットにする。

  1. TP1:一番近いプール。上にある未触知の目的の中で最も近いもの。過去の短中期高値、イコールハイ(EQH)、前セッション高値など。ここで計画どおり部分利確する。目安は 50%。確率が最も高いターゲットであり、ここがトレードの稼ぎ分を払ってくれる。
  2. TP2:外部レンジ流動性。現行ディーリングレンジの高値、つまりドロー・オン・リクイディティだ。ブロックが打ち上げた足が終着しそうな場所がここで、残り玉はここで抜ける。
  3. 中間の障害物でスケールする。上位足の FVG は上昇途中のブレーキになる。TP2 が厚い日足の FVG の向こうにあるなら、手前でもう一段受け取り、フルレンジへの挑戦は小さな残り玉だけに任せるのが一手だ。

執行の細部をひとつ。指値はプールのちょうど上ではなく、数ティック手前に置く。EQH のような作られた高値はヒゲに走られて反転する。ぴったり水準に置いたターゲットは 1 ティック届かず、そのまま往復して終わるトレードを眺める羽目になりがちだ。ロングなら、プールのすぐ下で売る。

上位足の構造が実際に破れていない限り、外部レンジの先へターゲットを伸ばすな。それは新しいディーリングレンジで、新しい分析だ。このトレードの延長ではない。

実例:BTCUSDT の order block 損切りとリスクリワード

4 時間足の BTCUSDT、上昇トレンド中。価格は直前のスイング安値 64,100 に向けて売り込まれる。反転前の最後の陰線は始値 64,800、終値 64,350、安値 64,200 だ。

次の足は 64,100 の安値をヒゲで突き抜けて 64,050 まで沈む。売り側流動性の sweep だ。その後上方向へ displacement し、65,600 で終値。短期高値 65,300 を抜いており、ブロックを裏付ける BOS(Break of Structure)だ。

ブロックは 64,200〜64,800、ミーンスレッショルドは 64,500。4 時間足の ATR(14) は 600 なので、0.15 × ATR の 90 ポイントをバッファに使う。上方で一番近い買い側プールは 66,400 のイコールハイ、外部レンジの高値は 67,900 だ。

  • 標準プラン:始値 64,800 に指値。方式 1 のストップは 64,200 − 90 = 64,110。リスクは 690 ポイント。TP1 の 66,400 で +1,600、2.3R。TP2 の 67,900 で +3,100、4.5R。両ターゲットに 50/50 で割れば、両方到達時の平均はおよそ 3.4R だ。
  • sweep 安値プラン:同じ 64,800 のエントリーで、ストップは 64,050 − 90 = 63,960。リスク 840 ポイント、TP1 は 1.9R、TP2 は 3.7R。広いストップが買ったものに注目したい。方式 1 のストップ 64,110 は実は sweep 極値の 64,050 より上にある。つまり、sweep ゾーンへの定番の再アプローチが、構造違反なしにこのストップをつつく。方式 3 はこの場面をそのまま生き残る。
  • 攻めプラン:ミーンスレッショルドの 64,500 に指値、ストップは 64,110。リスク 390 ポイントで、TP1 は +1,900 の 4.9R、TP2 は +3,400 の 8.7R。落とし穴は約定確率だ。価格は始値から反転して 64,500 に届かないかもしれない。太い R 倍率と引き換えに、無視できない不約定率を負っている。

期待値は正直に回せ。どれかひとつが万能ということはない。標準プランが最も約定しやすく、攻めプランは勝ったときの払いが最も大きく、sweep 安値プランは負ける頻度が最も低い。

どの方式が自分の市場と時間足に合うかは、好みではなくトレード記録が決めるべきだ。LiquidityScan の order block スキャナーは、ブロックの極値、ミーンスレッショルド、形成元の sweep 水準をチャートに描画する。サイズを決める前に、3 つのストップ候補すべてが画面上にある状態から始められる。

建値移動のルールと、エントリー足に置くという過ち

ストップを建値へ移していいのは、含み益ではなく構造が「起点はもう意味を持たない」と言ったときだけだ。トリガーは利益方向の BOS で、新たな防衛対象となるスイングを作るものだ。

上の例で言えば、価格が 65,700 を displacement で抜け、65,150 に高い安値を付けた時点で、その安値が新しい無効化だ。ストップを 64,110 から建値へ移すか、65,150 − バッファの下へトレイルする。

+1R で機械的に建値移動するのは、構造的根拠のない静かな期待値キラーだ。ロングの推進力は、打ち上げ元ブロックの上端を再テストする押しを日常的に作る。早すぎる建値ストップは、そうした普通の戻りをトントンの決済に変えてしまう。ブロックがまだ無効化である限り、ストップはブロックの下に留まるべきだ。

さらに多く起きていて、より悪質な失敗がある。ブロックではなくエントリー足の下にストップを置くやり方だ。4 時間足ブロックの中で 5 分足の確認エントリーを取ったトレーダーが、その 5 分足の安値の下にストップを停める。その安値は微細なノイズでしかない。4 時間足ゾーン内の普通のもみ合いが何度でも突き破る。結果的に上手くいくトレードですら、だ。

名目のリスクリワードは華麗に見える。リスクが微小だからだ。だが勝率は崩壊し、期待値はマイナスへ転ぶ。ポジションの前提は上位足のブロックなのだから、無効化もブロックのものでなければならない。トリガーは下位足、order block の損切りはゾーンを生んだ時間足に置く。

よくある質問

上位足ほど order block の損切りは広くなるべきか?

絶対距離では yes だ。日足ブロックのヒゲと ATR バッファは、15 分足ブロックよりはるかに多くのポイントを跨ぐ。構造としては何も変わらない。同じ 3 方式が全時間足で通用する。差はポジションサイズで正規化する。日足ブロックのトレードも、15 分足と同じ口座残高比率をリスクに乗せる。

2.3R の order block トレードが利益を出すのに必要な勝率は?

固定 R 倍率の損益分岐勝率は 1 ÷ (1 + R) だ。2.3R ならおよそ 30%。トレード記録でヒゲストップ運用の勝率が 40% 前後と出ていれば、コスト前の期待値は 1 トレード約 +0.32R になる。だからこそ、わずかに広いストップとわずかに良い勝率の組み合わせが、最もタイトな配置をしばしば上回る。

order block の損切りに刺された後、再エントリーできるか?

同じゾーンには入れない。終値ベースでのブロック突破は、それを需要からブレーカー候補へ変える。市場のメッセージは「起点は失敗した」だ。再エントリーは新しい無効化を持つ新しいセットアップで、典型的には逆向きのブレーカーか mitigation block のトレードだ。同じロングの二度目の試みではない。

ショート用 order block のショートではストップはどこへ?

すべて鏡写しだ。標準配置ならブロックの極値高値ヒゲの上、攻めならミーンスレッショルドの上、あるいはブロックを生んだ sweep 高値の上。それぞれに同じスプレッドまたは ATR ベースのバッファを足す。ターゲットは売り側流動性へ反転する。イコールロー、前セッション安値、そして外部レンジの安値だ。

ストップ配置に意味が出るのは、ブロック自体が有効でエントリーが精密なときだ。以下のガイドが、この連鎖の残りを順番に扱っている。

Hayk Muradian

Hayk Muradian

Founder & Lead Analyst at LiquidityScan · 12+ years ICT/SMC trading · Institutional order flow specialist

Hayk Muradian is the founder of LiquidityScan, a professional trading intelligence platform built for ICT (Inner Circle Trader) and Smart Money Concepts (SMC) traders. With over a decade of hands-on experience reading institutional order flow across crypto, forex, and futures markets, Hayk specializes in identifying liquidity events, order blocks, and CISD setups on closed candles.

He built LiquidityScan after years of frustration with retail charting tools that ignored the mechanics institutions actually use. The platform now scans 400+ markets in real-time, surfacing the same patterns floor traders watch — without the noise.

Hayk writes about the methodology behind ICT and SMC, with a focus on practical, data-driven analysis rather than hype.

Not trading advice. LiquidityScan publishes educational content for informational purposes only. Trading involves substantial risk of loss.