確率の高い order block 戦略といえば、この3つに絞られる。order block と FVG が同じ価格帯で重なるパターン。失敗した order block がブレイカーブロックへ転じたあとのエントリー。そして liquidity sweep と displacement の直後に形成される order block だ。どのモデルにも固定されたエントリートリガーと、機械的に置くストップ、そして多数の order block のなかで本物を見分けるための根拠がひとつ、セットになっている。以下、それぞれのルールセットを正確に書き出す。
order block ひとつは優位性ではない。ただのローソク足だ。優位性が生まれるのは、価格がなぜそのローソク足を意識するのかという理由がそろっているときだ。仕込まれた liquidity が回収された、ギャップが取り残された、構造が入れ替わった。この3モデルは、それぞれがその理由を内蔵している。
モデル1:order block と FVG の重なり
最も強いエントリーは、order block と FVG が同じ価格帯を共有する場所にある。displacement で作られた有効な order block は、その同じ動きがほぼ必ず FVG を残していく。2つのゾーンが重なる地点では、どちらか単独よりも狭く、確信度の高い領域を手に入れられる。
満たすべき条件:強気の OB なら、陰線の直後に3本構成の FVG を残す displacement が続いていること。OB の実体と FVG が重なっていること。重なりが FVG の中央、つまり50%の中間点に乗っていればなおよい。
- エントリー:重なりゾーンの上限への指値注文。または価格がタッチした時点で、下位足の CHoCH を確認してから入るやり方。
- ストップ:OB の安値(起点ローソク足のヒゲ)の下。FVG の下ではない。
- 根拠:重なりそのものに加え、上方向に流動性が引き寄せられる先が見えていること。
よくある失敗:FVG の近くにある OB なら何でも重なり扱いすること。価格が FVG に触れただけで OB の実体まで届いていないなら、それはゾーンに入ったのではなく、先回りしただけだ。本当の重なりを待て。
モデル2:失敗した order block がブレイカーブロックに変わったあとのエントリー
ブレイカーブロックとは、機能しなかった order block のことだ。そして、その失敗こそがシグナルになる。買い支えのはずだった OB を価格が突き抜け、下の安値を sweep し、それから反転してブロックを終値で抜け返ってくる。壊れたブロックは極性を反転させ、以前の買い支えは売り圧力に変わる。逆向きのケースもある。価格は多くの場合、先へ進む前にそこを再テストする。
これは反転モデルであり、トレンド継続モデルではない。売買の対象は、構造の主導権が入れ替わる瞬間そのものだ。
- エントリー:価格が終値でブロックを抜け返し、新しい方向へ構造を破った(BOS)あとに訪れる、失敗 OB の再テスト。
- ストップ:ブレイカーを形作ったスイングの外側。極性が反転する直前に liquidity を sweep したヒゲの先よりも深く。
- 根拠:反転を裏付ける明快な BOS と、転換に先行した liquidity sweep。
よくある失敗:構造の確認前にブレイカーへ飛び込むこと。失敗した OB は、価格が終値で抜け返し、反対側の構造を破って初めてブレイカーになる。この確認を省けば、掴んでいるのはナイフであってブレイカーではない。
モデル3:liquidity sweep と displacement の直後にできる order block
最も信頼できる order block は、価格が liquidity を sweep した直後に力強い displacement が走るところで形成される。いわゆる 2022/2024 モデルの核心で、ストップロスの溜まり(同値安、セッション安値、前日安値)を狩り、決定的な displacement ローソク足とともに反転する。その displacement の直前にある最後の反対色のローソク足が、order block だ。
sweep が燃料を運んでくる。displacement が意図を示す。OB がエントリーの場所を教える。
- エントリー:displacement の直前に形成された OB。displacement 足の 62〜79% 戻し、つまり OTE(Optimal Trade Entry)と位置が揃っていれば理想的だ。
- ストップ:sweep の安値の下。その安値が更新された時点で狩りは失敗し、前提は消滅する。
- 根拠:liquidity sweep、displacement ローソク足、その足の内部にある FVG。3つのシグナルが積み上がる。
よくある失敗:sweep の完了前にエントリーすること。反転を待たずに狩りを先回りで予測すれば、背後に乗るつもりだったストップ狩りに轢かれるのがオチだ。
3モデル早見表
| モデル | タイプ | エントリートリガー | ストップ | 主な根拠 |
|---|---|---|---|---|
| OB+FVG の重なり | 継続・反転 | OB/FVG 重なりへのタッチ | OB 安値の下 | FVG 中央(50%)での重なり+流動性の引き付け先 |
| ブレイカーブロック | 反転 | 構造破壊後の再テスト | ブレイカー形成スイングの外側 | BOS+先行した sweep |
| sweep 後の OB | 反転 | displacement 直前の OB | sweep 安値の下 | sweep+displacement+FVG |
3モデルに共通する骨格がある。どれも、価格がそのブロックを意識するはずの理由を要求するのだ。liquidity か、ギャップか、構造の入れ替わりか。そのどれも持たない order block は、箱を描いてみただけのローソク足にすぎない。
よくある質問
勝率が最も高いのはどの order block モデルか
sweep 後の displacement モデルが、最も結果がきれいに出やすい。liquidity の狩り、displacement、そしてしばしば FVGという、互いに独立した3つのシグナルが重なるからだ。出現数は減るが、条件を満たしたセットアップには機関の意図がより強く刻まれている。優劣をつける前に、自分の取引銘柄でそれぞれバックテストすること。
order block がまだ有効かどうかは、どう判断すればいいのか
displacement を生み出し、いまだ完全な通過を受けていない order block は有効だ。価格がブロックの起点を明確な終値で超えた瞬間、それは mitigation 済みか、ブレイカーへ転じたかのどちらかに分類される。鮮度も問われる。最初のタッチが通常、最も確率が高い。
指値注文と確認待ち、どちらを使うべきか
指値注文が向くのは、ゾーンが狭く明確に定義できる OB+FVG の重なりだ。確認を取るエントリー、つまりゾーン内での下位足 CHoCH 待ちは、リスクを預ける前に狩りの完了を証明したい反転モデルに合う。
次に読むべき記事
3モデルを道具箱に収めたあとに浮かんでくる、自然な次の疑問:
- ICT Unicorn モデル:ブレイカー+FVG の重なり。モデル1と2を、ひとつの高確信セットアップへ統合する。
- ブレイカーブロック解説:ICT の反転エントリー。モデル2の背景にあるメカニズムの全体像。
- Liquidity Sweep 解説:ICT のストップ狩り。モデル3に燃料を供給する狩りの正体。
- Displacement の読み方:機関の意図を読み取る。displacement 足が本物かを確認する方法。
- OTE 解説:ICT の Optimal Trade Entry ゾーン。sweep 後の order block の内側でエントリーを磨く。
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